COBOL
(COBOLとは)
コンピュータのプログラム言語です。
今の主流のプログラム言語は、C、C++、Javaでしょうが、
昔は、つまり汎用コンピュータが全盛の時代は、
プログラム言語の主流は、COBOLとFORTRANだったのです。
最近、コンピュータ業界の話題から、
絶滅の危機に瀕していると言われていたCOBOLに、復活の兆しがあるように見えます。
ネットでも、COBOLのサイトを見かけるようになりました。
また、出版においても、COBOLの本が出版されるようになりました。
(たとえば、「実践COBOLプログラミング入門」 結城圭介著 技術評論社)
私としては、うれしい話題です。
COBOLとの出会いは、随分、昔です。
確か、20代前半だったと思います。
当時、私が一番若かったという理由で、COBOLのメンテナンスをすることになったのです。
どういう業務かというと、オンライン・データベースのメンテナンスです。
書くと、一行ですが、プログラムリストを打ち出してみると、
箱にして、5箱以上あったと思います。
それのメンテナンスと、構造化プログラミングへ書き直しでした。
当時のプログラムは、まるでBASIC風に書かれていて読みにくいものでした。
それを、誰が読んでもわかりやすいように、
構造化プログラミングという手法で書き直したのです。
今風に言えば、オブジェクト指向という感じでしょうか?
こう書くと、大変な作業に思われますが、
C言語に比べて、COBOLは、大変、人間の言葉に近い言語でしたので、
作業は、比較的、効率よく終わったのです。
最近、主流の言語は、機械語に近いと思います。
たとえば、以下のような書き方です。
B = A
これは、変数Aの値を変数Bにコピーするという意味です。
数学と違うので、ちょっと、わかりにくいでしょう。
しかし、COBOLで書くと、どうなるか。
MOVE A TO B.
わかりやすいでしょう。
プログラム言語を知らない人でも、意味がわかってしまうでしょう。
こんなにわかりやすいプログラム言語が、
その後、なぜ、主流とならなかったのか?
それは、パソコンに原因がありました。
当時のパソコンは、CPUが極めて貧弱で、メモリも極めて小さかったのです。
さらに、ハードディスク装置は、極めて高価だったのです。
そういうわけで、COBOLは、汎用コンピュータでは動いても、
とうてい、パソコンで動くことはなかったのです。
さて、2007年の現代。
現在のパソコンは、CPUが、有り余るパワー、
メモリも、大きなメモリ、
ハードディスクも、使いこなせないほど巨大なものになりました。
つまり、今のパソコンならば、余裕で、COBOLが動くのです。
COBOLは、極めて人間の言葉に近い言語です。
せめて、コンピュータ教育やプログラム入門に使ってほしいと願っています。